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御嶽山登山記録(2012,9,2)

御嶽山黒沢口登山記録

    山行日: 2012年9月2日(日)
    山行者: おひとり

【行程】
中津川 ⇒ RW山麓駅 ⇒ RW飯森高原駅 == 七合目 == 八合目女人堂==
4:10     5:37-6:00     6:17        6:30       7:20-25

九合目石室小屋 == 覚明堂 == 二ノ池分岐 == 御嶽山頂 == 二ノ池分岐 ==
 8:40-50        9:03      9:10       9:40-10:05     10:20

九合目石室小屋 == 八合目女人堂 == 七合目 == RW飯森高原駅 ⇒ RW山麓駅
10:35-45       11:40-12:00     12:35      12:45-13:10    13:35

⇒ 木曽温泉 ⇒ 中津川
  14:00-50   16:30

       登り : 3時間23分(休憩15分含み)
       下り : 2時間40分(休憩30分含み)
       Total歩行時間 : 5時間18分

紅葉を見に御嶽山黒沢ルートへ行く計画があるけど その下見に行ってみた。
RWの始発がこの日まで夏時間で6:00になっている。どうせなら始発を使わない手はないので この始発狙いで 4時スタート。ガソリンを入れて4:10になったが R19を一路上松へ。元橋信号を左折して 御岳RWの看板を目印に行く。朝早いと定期便もなく空いていて1時間半位で山麓駅の駐車場についた。約75km。やはり朝は寒いので Tシャツを2枚重ねしてその上に山シャツを着込んだ。駅のトイレで用足しをして 身支度していると運転開始のアナウンス。
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6人乗りゴンドラがガンガン出ているので 千畳敷のような待ち時間がなく直ぐに乗り込み 一気に高原駅へ。もっともこのシーズンは この時間 4パーティーくらい。
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ゴンドラの正面に見える御嶽は雲に覆われているけど この雲を突き抜けると 山頂は雲海の上・・・ を期待した。RW飯森高原駅を降りて 正面に高山植物園がある。帰りに覗くことにして 左の登山道へ入る。七合目行者小屋へ向かう道は 木材チップが敷き詰められていてとても歩きやすい。
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ほとんど高低差なく 六合目から来る道との分岐になり右折すると目の前に行場小屋があった。名物力餅(きな粉餅2個 500円)が有名らしい。
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小屋の脇を抜け覚明上人の修行場らしき流れを渡ると本格的な登山道になる。
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ここから八合目までは樹林帯の登りで 針葉樹と広葉樹の混交林で気持ちの良い歩きが続く。もうそろそろかと思っていると 「八合目まであと200m」の看板が出てきた。
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次には「あと100m」の看板が出てきて 発電機の音が聞こえてくると 女人堂に着いた。
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ここで山シャツを脱いで 雨具の上着を着込んだ。八合目で森林限界を超えるので 風除けを考えた。
女人堂の直ぐ上に 金剛童子の石像が鎮座し その裏手には石碑がいくつもあって まさにここは信仰の山 六根清浄の山であることをしっかりと伝えている。
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登山道の両脇にはシラタマノキやコケモモやクロマメノキ、クロウスゴ等の実がなっている。秋の山そのものだ。少し登ると 上人像があり その脇に鐘がある。たたくと カ~~ンといい音が鳴り渡る。
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九合目への登りは ゴロゴロの石混じり。溶岩性の砂礫。ハイ松が続いている。このハイ松の実(マツボックリ)をいっぱい集めて食べたあとが登山道のそこかしこにある。明らかにホシガラスの仕業。実際に下山中に 口にマツボックリをくわえたホシガラスを見た。
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ハイ松の背後は黒っぽい溶岩砂礫が広がる傾斜で そこにはオンタデが点々とある。最近になって オンタデの赤い花をつけているのは雌で白い花をつけているのが雄 であることを知った。赤の群落 白の群落 赤白混在した群落などが目に付く。
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九合目石室小屋が ガスの切れ間から見え 振り返ると綺麗にガスが流れてRW山麓駅が見下ろせ 中央アルプスと恵那山がほんの少しの間見えた。
小さくて可愛らしい女性と思しき清光霊神の石像が 登山道の真ん中にあり見下ろしている。参拝登山の人を見守るようにみえる。
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少し広々としたところでツアーと思しき団体さんと行き違った。ガスで見えたり見えなかったりしていた石室小屋の直下に着いた。
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ここをバイパスする道もあったが この黒沢口の登山道は長野県の県道になっていて 小屋の中を県道が通っている とのNET情報があったのと山頂方面の情報を得る為に石室小屋で休憩することにして 小屋へ進んだ。直下のナナカマドは実が赤くなっていた。
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(人が立っているところは県道。)
小屋は感じの良い主人がいて 山頂は風が強いことを教えてくれた。ホットココアを注文。温まった。山頂から丁度下ってこられてた男性二人連れが 風と霧雨が雨粒になってきているので雨具は上下着装が良いと勧めてくれた。早速 着装する。温まったところで出発。小屋の直ぐ上に 覚明小屋(すでに休業中)があり その又直ぐ上に 二ノ池への分岐があった。
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ここから稜線歩きとなるが 霧雨の雨粒がメガネのレンズを曇らせて しばしば足を止めてハンドタオルで拭いては進み 又拭いては進む。当然少しの周りしか見えないので 足元のマークをしっかり捉えて進むと 山頂直下の山小屋の下に着いた。ここで田の原からの登山者と合流する。
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最後の82段の石段を一歩一歩登ると 見覚えのある山頂。風がめちゃくちゃ強く石垣を外れると吹き飛ばされそうなほど。取り敢えず山頂標識をカメラに収めて 直ぐに石段を降りた。
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こんな状態ではお湯を沸かして・・・など出来ようはずもなく 小屋脇で soyjoyとお握りを食べることに。隣に居た女性からチョコを一ついただく。彼女達は前日に 田の原から登り 二ノ池小屋に宿泊し今朝お鉢めぐりをして山頂に来たそうだ。途中強風で吹き飛ばされそうになったと言っていた。天気が良ければそのつもりでお鉢めぐりをして二ノ池経由で三ノ池方面へ進むつもりであったが とても無理だ。腹ごしらえをして 今日はピストンで下山することにし 出発。霧風雨が東から吹付けていて登るときは左のレンズ 下るときは風向きから右のレンズが水滴攻撃の対象となった。途中からメガネ無しで歩いたが この方が歩きやすかった。二ノ池分岐について ちょっと迷ったが そのまま下山。この濃い霧状態では二ノ池に行ってもグレーの湖面を見るだけだから良い天気の時にリベンジすることに。覚明堂まで来ると 夫婦連れが休んでいて山頂の情報を教えてあげる。山頂まであとどれくらい係るかと聞かれ 手帳を見て40分位と答えると あなたの歩きで40分なら あと一時間かかるなと言う。分岐から下ってくる様子を見ていたようだ。「私は登山家ではなく 下山家なので登りは牛歩ですよ。40分みれば充分いけます」と答えた。「下山家」の意味を知って 笑っておられた。そこから直ぐで石室小屋に着いた。
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小屋で山バッチを買って 勇躍出発。八合目まで 登山道左右の木の実の写真を撮りながらひたすら下る。結構派手ないでたちの山ガールのパーティーが多く 彼女達に御嶽はメジャーなのだと知った。八合目女人堂近くまで来ると 咲き残りのイワギキョウが咲いていた。赤石で見たチシマギキョウとは 明確に違っている。女人堂で雨具のズボンを脱いで少し歩きやすくした。ここで 又soyjoyとお握りを食べ腹ごしらえ。昨日 五ノ池小屋に泊まって下山してきた若者ペアに 八合目から三ノ池方面の道の状況を聞くと 全く問題ないとのこと。小屋も100人定員で30人ほどだったこと 小屋の雰囲気もとてもよかったとのこと。よい情報を得た。お礼を言って先行して下山を始めた。アキノキリンソウの花等を撮って だいぶ七合目が近づいた頃に ボッカさんが荷を担いで登ってこられた。どこの小屋まで行くのか尋ねたら 二ノ池新館だそうだ。ご苦労様だ。 
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その少し下で今度は菅笠、白装束 金剛杖の信者4人組に出会った。明らかに年上と分かる人たち。頑張っている。
七合目の行者小屋名物の力餅を食べようかとも思ったが 八合目で腹ごしらえしたばかりだし やめた。RW飯森高原駅まで戻ると 観光客が大勢居て賑わっていた。高山植物園でヤナギラン、シモツケソウ、ワレモコウ、マツムシソウなどの写真を撮り RW駅屋上から 雲がかかった乗鞍や中央アルプス方面のパノラマ写真を撮って RWゴンドラに乗り 山麓駅に着いた。
帰路 木曽温泉で汗を流し 中津川に戻った。
霧と強風の為 当初計画のお鉢めぐりも出来なかったが まさに秋の木の実シーズンで沢山写真を撮れたし 黒沢ルートの状況も把握できたので その意味ではまずまずの山行だった。
【秋の木の実】
 ナナカマド
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ヒョウタンボク(実が合着 有毒)
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コケモモ(熟すともっと赤くなる)
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シラタマノキ(メンソールの香り)
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クロウスゴ
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クロマメノキ
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【秋の花】
 タカネオトギリ
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イワギキョウ
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アキノキリンソウ
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オヤマリンドウ
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【高山植物園の花】
 ヤナギラン
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 シモツケソウ
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 ワレモコウ
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マツムシソウ
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 ハクサンオミナエシ
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コマクサ
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【この年秋の八合目紅葉(10月8日)】
噴火が起きたのは2年後2014年9月27日でした。御嶽山の紅葉を見るのに多くの人が登り、悲劇にあっています。御嶽山の紅葉はとてもきれいでした。私たちは黒沢口から登り八合目女人堂付近で楽しみましたが、写真のように抜けるような青空のもと、きっとこの日も多くの人が頂上にいたことでしょう。
犠牲になった多くの方が きっとこの写真のような紅葉を見たであろうと思うことが せめてもの・・・。合掌。
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by johnen1216 | 2018-02-10 14:16 | 山日記

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